学芸大学駅東口にあるギャラリー「YUKARI ART CONTEMPORARY」(目黒区鷹番2、TEL 03-3712-1383)で5月29日より、田代裕基さんの個展「Inside Out」が開催される。
1982(昭和57)年生まれの田代さんは、2007年に東京造形大学造形学部美術学科彫刻専攻を卒業。木を彫って表面に彩色を施す伝統的な木彫の手法を用いた田代さんの作品は、さまざまな動物をモチーフに生命の不思議や命が持つ躍動感を大胆に表現している。昨年は日本の若手作家の作品収集で知られる現代美術コレクション・高橋コレクション(千代田区)の企画展「neoneo展 Part1[男子]」に出展、注目の若手作家の一人として好評を得た。
今回のテーマは、「内側」にあるさまざまな思いや葛藤(かっとう)を「外側」となる木の表面に形として表現することで、作品を見る人それぞれの思いや感覚とつながることを目指すという。「これまで動物の姿をした作品を多く制作してきたが、それは特に『動物』というモチーフにこだわっているわけではなく、表現をするにあたって本人が動物の形や色に魅せられ、その姿を借りて自分自身を表現している感覚に近い」と同ギャラリー。
展示作品は、メーン作品「呼吸」に見られるゾウ、ニホンザル、バク、ヘラジカ、トラなどをモチーフにした新作約10点を予定する。「2つのギャラリースペースがそれぞれ違う雰囲気の空間として構成されているので、その表情の違いを楽しんでもらえたら」と展示準備中の田代さん。
営業時間は、木曜~土曜=11時~19時、水曜=事前予約制(最終日は17時まで)。日曜~火曜休廊。6月26日まで。