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「等々力渓谷 鈴もなか」販売数130万個突破-売り上げ一部を地元還元も

「等々力渓谷 鈴もなか」を手掛けた和菓子職人、「八洲」店主の高澤勉さん

「等々力渓谷 鈴もなか」を手掛けた和菓子職人、「八洲」店主の高澤勉さん

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 東急大井町線・等々力駅前の和菓子店「御菓子処 八洲(やしま)」(世田谷区等々力3、TEL 03-3701-3896)の「等々力渓谷 鈴もなか」の販売数が累計130万個を超えた。

「等々力渓谷 鈴もなか」のひも部分は一つ一つ手作業で通していく

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 東京23区内に残る唯一の渓谷・等々力渓谷近くにある同店は、1946年(昭和21)年創業。地元で育ち、小さなころは渓谷やその滝の上に位置する等々力不動尊が遊び場だったという現店主・2代目の高澤勉さんが「歴史と文化、自然に囲まれた等々力渓谷に関する和菓子を作りたい」と約10年前に同商品を創作した。

 「等々力渓谷は『パワースポット』の一つとして近年注目されているが、私が子どものころからその雰囲気はすでにあった」と高澤さん。商品づくりのきっかけは、渓谷を散策していると「辺り一帯からあたかも鈴の音が聞こえたような」体験をしたからだという。歴史好きの高澤さんは、渓谷内の御岳山古墳から1917(大正6)年に出土したとされる「七鈴鏡」(東京都指定有形文化財)の存在を思い出し、同商品のモチーフとした。

 もなかの皮には有機栽培のもち米を、あんには北海道産最高級小豆を使い、直径約4.5センチ、約16グラムと小ぶりな商品に仕上げた。販売当初は焦がしの皮に粒あんを入れた一色のみだったが、約2年前から黒炭色(黒ごまあん)、黄色(白ごまあん)、ピンク色(抹茶あん)、藤色(黒糖あん)、白色(桜あん)、緑色(ゆずあん)の7色・7味をそろえる。価格は1個84円。

 鈴のひも部分は一つ一つ手作業で通すため、生産は1日最大2000個まで。同店の店頭限定で販売しているが、その可愛らしい形から女性客やパワースポット巡りのお土産、お祝い事や年始用の菓子として買い求める遠方からの客も多いという。

 「お客さまが想像もしないような意外性のある菓子を作ることが、私たちの仕事。自信を持ってこの商品をおすすめしたい」。累計販売数130万個を超えたことから、売り上げの一部を等々力不動尊・屋根瓦の環境保存のため年内より寄付する予定。

 営業時間は9時~19時。日曜定休。 

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