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自由が丘で「窓ぎわのトットちゃん」トークショー 八鍬監督ら登壇

アニメーション映画「窓ぎわのトットちゃん」の八鍬(やくわ)新之介監督と、主人公・トットちゃんの声を務める大野りりあなさん

アニメーション映画「窓ぎわのトットちゃん」の八鍬(やくわ)新之介監督と、主人公・トットちゃんの声を務める大野りりあなさん

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 アニメーション映画「窓ぎわのトットちゃん」(12月8日公開)のトークショーが10月8日、自由が丘駅前特設ステージで開かれた。

(写真右から)「自由が丘女神まつり」のステージに登壇した八鍬(やくわ)新之介監督と大野りりあなさん

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 全世界で2500万部超を売り上げた俳優・黒柳徹子さんの自伝的著書「窓ぎわのトットちゃん」の初の映画化となる同作。以前の小学校を退学になったトットちゃんが、目黒区自由が丘にあった「トモエ学園」で経験した思い出が描かれている。

 自由が丘最大のイベント「第49回自由が丘女神まつり」(10月8日・9日)のプログラムとして行われたトークショーには、八鍬(やくわ)新之介監督と主人公・トットちゃんの声を務める大野りりあなさんが登壇。作品の舞台となった自由が丘の印象などを語った。

 映画では、「自由ヶ丘駅」(旧表記)からトモエ学園までの通学路や、子どもたちが散歩で訪れる九品仏浄真寺など、戦前の自由が丘周辺の情景が再現されている。ロケハンで度々自由が丘を訪れ、作品に登場する場所を歩いて関係者を取材したという八鍬監督は「東横線と大井町線の2つの線が走る駅の構造など、その位置関係が頭に入るまで時間がかかった。自由が丘商店街の方に古い地図を貸してもらい、それを見ながら(作品の)設定を作っていった」と振り返る。さらにリアルに近づけるため、黒柳徹子さんにもヒアリングし描いたという。

 自由が丘の街の人々に注目してもらいたいシーンを聞かれた八鍬監督は「冒頭の『切符ちょうだい!』から始まる駅舎のシーン」を挙げた。「東急電鉄の古い書庫で戦前の駅舎写真を1枚だけ見つけてもらい、そこから(当時の情景を)分析していった」と言い、トットちゃんが電車を降りて商店街を通って学校へ向かうシーンは、当時の街の写真に写っていた建物や店を描いたという。「80年前の日本、しかも東京を舞台にした作品はあまりないので貴重な作品になるかも」とも。

 オーディションで主役に抜てきされた大野さんは現在7歳。5歳の時、母親が『窓ぎわのトットちゃん』の本を買ってくれ、分からないところは母親に聞きながら読み進めたという。舞台となった自由が丘に初めて遊びに来た時には「昔の建物と最近の建物が組み合わさっているからこそ、今の自由が丘ができているんだなと思った」と話す。ダンスが好きという大野さんは「私のイメージだと、自由が丘という名前は『自由に丘の上で踊る人たち』みたいな感じ。すごく良い名前」と笑顔を見せた。

 「『窓ぎわのトットちゃん』が友情の大切さや友達との関係、いろいろなことが分かってもらえるような映画になればうれしい」(大野さん)、「普通のアニメと違って、超能力やタイムトラベルなどは出てこないが、普通のこの当たり前の日常がいかに貴重なものであるかを気付かせてくれる作品。家族みんなで見てもらえたら」(八鍬監督)と映画館での鑑賞を呼びかける。

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