株式会社ドゥイブス・サーチ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:高原太郎)は、2026年10月23日に日本橋ライフサイエンスハブで開催された「第8回ヘルスケアベンチャー大賞」(主催:日本抗加齢協会、共催:日本抗加齢医学会)の最終審査会において、乳房を圧迫しないMRI乳がん検診「ドゥイブス・サーチ」の発表により、大賞に次ぐ「学会賞」を受賞しました。発表では、同検診の開発経緯と、単一施設で行った検診の学術的な成績、また受診時の身体的・心理的負担を減らす設計について紹介しました。

第8回ヘルスケアベンチャー大賞について
「アンチエイジングからイノベーションを!」をテーマに、健康寿命の延伸とウェルビーイングの実現に貢献する研究・技術・事業を表彰する賞です。書類審査を経て選ばれたファイナリスト5社が最終審査会でプレゼンテーションを行い、大賞、学会賞、ヘルスケアイノベーションチャレンジ賞が決定しました。
無痛MRI乳がん検診 ドゥイブス・サーチとは

DWIBS(ドゥイブス)法は、高原太郎らが2004年に報告した、拡散強調画像を用いるMRI撮像法です。株式会社ドゥイブス・サーチは、2018年、この技術を乳房の撮像に応用し、造影剤を使わずに、従来30分ほどかかっていた乳房MRIを約15分に短縮して、検診として使えるかたちにしました。
- はさまない:マンモグラフィのように乳房を板で圧迫しません。
- 「見られない」への配慮:専用の検査着を着たまま、乳房を見せることなく撮像します。
- X線を使わない:MRIは磁場と電波を用いるため、X線による電離放射線被ばくはありません。
- 造影剤を使わない:造影剤の注射を行いません。
- 乳腺の重なりの影響を受けにくい:MRIは、マンモグラフィと異なり、乳腺の重なりによる画像上の
影響を受けにくい検査です。
※本リリースの「痛くない」は、マンモグラフィで生じ得る乳房圧迫に伴う痛みがないことを指します。うつ伏せの姿勢、MRI装置の音や閉所感など、検査中の負担の感じ方には個人差があります。「見られない」は、専用検査着を着たまま乳房を見せることなく撮像するという意味で使用しています。
開発のきっかけの一つは、高原自身がマンモグラフィを受け、乳房を圧迫する際の負担を体験したことでした。乳房を露出することへの抵抗感を減らすため、着衣のまま撮像する方法を考案し、白衣メーカーのクラシコ株式会社とともに、撮像用の専用検査着を共同開発しました。

学術論文で初回検診の記述的結果を報告
静岡県内の単一施設で2021年から2023年に実施した検診の結果が、国際学術誌「Cancers」に掲載されました。論文ページ(Harada TL, Takahara T, et al., 2026)
- 初回検診(360人)のがん発見率:1,000人あたり16.7人
- 陽性反応的中率(精密検査を終えた方のうち、がんだった割合):33.3%
- 発見されたがん:6例のうち5例が臨床病期0またはI
- マンモグラフィ受診歴:初回受診者の36.9%は、問診上、マンモグラフィ受診歴がない方
※本研究は、単一施設の自己選択集団を対象とした後ろ向き研究です。精密検査に至らなかった症例や陰性例の転帰は系統的に確認されていません。結果は集団検診と直接比較できず、本検査の検診精度、有効性、乳がん死亡を減らす効果を確立するものではありません。今後、系統的な追跡を伴う前向き・多施設研究が必要です。
掲載医療機関107件 累計約6万人 未導入地域へ
2018年に7医療機関から始まった無痛MRI乳がん検診は、2026年10月時点で、同社の実施医療機関検索サイトに107件が掲載されています。累計受診者数は約6万人です(同社集計)。一方、同社集計では国内に未導入の県が9つあります。今回の受賞をきっかけに検査の特徴と限界を広く知っていただき、居住地域にかかわらず選択肢の一つとして検討できる環境を目指します。




