東横線・都立大学駅エリアにあるギャラリーやショップで現在、画家・絵本作家ミロコマチコさんの個展「たいよう、みっつ」が開かれている。

（写真）第2会場・Quantum Gallery & Studioでは幅3メートル超の大型作品が目を引く

　1981（昭和56）年大阪生まれのミロコさんは伸びやかな作風で動物や植物を生き生きと描き、全国各地の個展やグループ展で作品を発表。絵本作家としてのデビュー作「オオカミがとぶひ」（イースト・プレス）で、国内で出版された絵本の最高賞にあたる「第18回日本絵本章大賞」（2013年）を受賞。最近では、昨年手掛けた伊勢丹新宿本店のクリスマスビジュアルが高く評価されるなど、多方面で注目を集めている。

　会場となる額装・額縁専門店「newton（ニュートン）」（目黒区八雲1、TEL 03-3723-1230）、ギャラリー「Quantum Gallery & Studio」（同中根2）、キャンドルと食器のセレクトショップ「Clave.（クラーヴェ）」（同平町1、TEL 03-6421-2374）の3店は、いずれもミロコさんの作家活動とこれまで関わりがあり、2年ほど前から同展の企画を皆で温めてきたという。

　同時開催の形式で「都立大駅エリアを回遊しながらミロコさんの世界をアート体験として楽しんでもらいたい」と、各会場の個性に合わせ、それぞれの切り口で作品展示を展開する。

　第1会場・newtonでは、100号サイズの大作や小作品の絵画を中心に展示販売。「オオカミがとぶひ」をはじめとする受賞作品の絵本や画集、エッセー本なども取りそろえる。

　第2会場・Quantum Gallery & Studioはギャラリーの壁一面に展示した大型パネル作品をはじめ、2015年新作のガラス絵、オブジェなど約15点を展示販売。中でも、同展オープニングイベントで制作された幅3メートル超のライブペインティング作品が見どころとなる。

　第3会場・Clave.では、ミロコさんが初めて土台から作ったという陶芸作品を初披露し、銅版画などの小作品、キャンドルホルダーなどと併せて展示販売する。オリジナルカレンダーや手拭いなどの「ミロコマチコグッズ」も扱う。

　徒歩圏内で回遊できる同展は来場者から好評だといい、3会場の店主たちは「会期中に2度3度と足を運んでいただいて楽しんでいただけたら」と期待を寄せる。「関東でのミロコさんの個展の予定はしばらくないと聞いている。ますます勢いを増している『ミロコマチコワールド』を、この機会にぜひ間近で感じてほしい」とも。

　営業時間は会場ごとに異なる。1月25日まで。